【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益の一部に弱さがみられるものの個人消費が緩やかに持ち直しており、総じて持ち直しの動きが続きました。 海外では、物価上昇や金融引き締めの影響などを受けて一部に足踏みがみられるものの、総じて持ち直しの動きとなりました。 産業別では、自動車市場は海外で半導体不足および上海ロックダウンの影響等があり自動車生産台数は減少、国内建材市場は住宅着工件数が前年並みで推移し、国内の家電市場は堅調に推移しました。 このような環境の中、当社グループは中期経営計画「Challenge Now for Change New 2024 変革への挑戦」の初年度として、「グローバル経営の深化とシナジー」「顧客の期待の先を行く」「新規事業/新製品への挑戦」「環境/社会課題解決への貢献」の4つの戦略の具体的な取り組みを行ってまいりました。
その結果、売上高は59,527百万円(前年同四半期連結累計期間比(以下「前年同期比」)16.8%増)、営業利益は3,498百万円(前年同期比13.7%増)、経常利益は4,040百万円(前年同期比22.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,377百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、各報告セグメントの名称、略称、対象とする主要な市場は、以下のとおりであります。
・トランスポーテーション(Transportation)[TR]… 自動車、鉄道、船舶市場等・デイリーライフ&ヘルスケア(Daily Life & Healthcare)[DH]… 医療、生活資材、食品包材市場等・エレクトロニクス(Electronics)[EL]… エネルギー、情報通信、IT機器市場等・ビルディング&コンストラクション(Building & Construction)[BC]… 住宅、ビル、建築資材、土木市場等 (注)[ ]は、報告セグメントの略称
<トランスポーテーション> 国内では、自動車生産は横ばいとなったものの、原材料価格高騰に伴う製品価格への転嫁もあり増収となりました。 海外では、半導体不足や上海ロックダウン等による自動車減産の影響は受けたものの、拡販が進み増収となりました。 セグメント利益につきましては、国内・海外での販売が増加したことにより増益となりました。 その結果、売上高は17,661百万円(前年同期比13.3%増)、セグメント利益は1,726百万円(前年同期比43.4%増)となりました。
<デイリーライフ&ヘルスケア> 国内では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復傾向にあり、生活資材市場向けエラストマーコンパウンドの拡販及び食品包材市場での小巻ラップの販売増加により、増収となりました。 海外では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復し、米国・ASEANでの生活資材市場向け塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。 セグメント利益につきましては、原材料価格の高騰による影響があり減益となりました。 その結果、売上高は16,219百万円(前年同期比23.8%増)、セグメント利益は497百万円(前年同期比50.7%減)となりました。
<エレクトロニクス> 国内では、電力・産業電線、情報通信市場向け塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。 海外では、ASEANを中心にした塩ビコンパウンドの販売増加に加えて、ASEAN・中国における車載用遮熱フィルムの拡販も進み、増収となりました。 セグメント利益につきましては、国内及び海外での販売が増加したことにより、増益となりました。 その結果、売上高は12,022百万円(前年同期比19.0%増)、セグメント利益は542百万円(前年同期比163.5%増)となりました。
<ビルディング&コンストラクション> 国内では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復し、住宅市場・非住宅市場へのコンパウンドの販売が進み、増収となりました。 海外では、ASEAN・米国でのコンパウンドの販売、米国でのフィルムの販売が増加し、増収となりました。 セグメント利益につきましては、国内及び海外での販売が増加したことにより増益となりました。 その結果、売上高は13,581百万円(前年同期比11.9%増)、セグメント利益は668百万円(前年同期比11.6%増)となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は112,265百万円(前連結会計年度末比9,623百万円増加)となりました。これは主に現金及び預金、売掛金等の売上債権、商品及び製品等の棚卸資産が増加したこと等によります。 負債合計は42,497百万円(前連結会計年度末比5,304百万円増加)となりました。これは主に支払手形及び買掛金、短期借入金が増加したこと等によります。 純資産は69,767百万円(前連結会計年度末比4,318百万円増加)となりました。これは主に利益剰余金と為替換算調整勘定が増加したこと等によります。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により増加した資金は4,491百万円(前年同四半期連結累計期間(以下「前年同期」)は1,915百万円の増加)、投資活動により減少した資金は1,685百万円(前年同期は1,072百万円の減少)、財務活動により減少した資金は712百万円(前年同期は1,532百万円の減少)等により2,873百万円増加し、23,551百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により増加した資金は、前年同期に比べ2,576百万円増加し、4,491百万円でした。その主な内容は、税金等調整前四半期純利益4,044百万円、仕入債務の増加1,610百万円、減価償却費1,715百万円等による資金の増加及び棚卸資産の増加1,957百万円、売上債権の増加418百万円等による資金の減少であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により減少した資金は、前年同期に比べ613百万円増加し、1,685百万円でした。その主な内容は、有形固定資産の取得による支出1,663百万円、無形固定資産の取得による支出83百万円、投資有価証券の売却による収入38百万円等であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により減少した資金は712百万円(前年同期は1,532百万円の減少)でした。その主な内容は、長期借入金の返済による支出264百万円や配当金の支払額(非支配株主への配当を含む)1,247百万円等による資金の減少であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。依然不透明な経済環境のもと、引続き効率的な生産体制の構築と固定費の削減等、収益確保に向け継続して取組んでまいります。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、785百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。