【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結累計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、各種政策の効果により景気の持ち直しの動きがあったものの、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギーや原材料価格の高騰、急激な円安の進行による物価上昇圧力及び中国の経済活動の減速等により、企業収益や個人消費の減速が懸念され、世界情勢は依然として不透明な状況が続いております。ジュエリー業界においても、クリスマスや年末商戦により百貨店を中心に高額品が堅調に推移した一方で、断続的な物価高騰を背景とした生活防衛意識の高まり、人件費や物流コストの上昇などもあり、依然として市場環境は厳しい状況が続いております。このような状況の中、当社は長期にわたって安定的に収益を生み出す構造改革を目指すべく、3か年を対象とした中期経営計画「Challenge for innovation」を推進しました。海外においては、中国市場の冷え込みに起因する受注減少をカバーすべく、海外渡航制限の緩和を受け、引き続き海外展示会へ参加したほか、海外大手小売店に製品を直接提案することにも取り組みました。特に米国市場では「Dancing Stone」(※1)、「テニスチェーン」(※2)の主軸製品に加え、「EXL-LOCK」(※3)やブリリアントブレスの販売に注力しました。こうした取り組みの成果は徐々に顕在化しつつあり、今後も成長のエンジンである海外マーケットの開拓を積極的に推し進めてまいります。国内においては、改めて既存販売チャネルへの提案営業を強化し、またクラウドファンディングを利用した販売や専門学校生と製品開発のコラボレーションを企画するなど、シュリンクする市場にあって新しい需要の創造に着手しています。管理面においても、基幹システムの更新や業務の最適化を通じて生産性の向上を図るとともに、意思決定の実行スピードを高め、変化の激しい時代に合わせて機動的な経営を実行できる環境を整えてまいりました。こうした活動を行ってきましたが、当連結会計期間において国内売上高は、1,118,604千円(前年同四半期18.7%増)となりましたが、海外大手取引先よりの受注減少の影響を受け、海外売上高は、384,731千円(前年同四半期30.9%減)となりました。この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は1,503,335千円(前年同四半期0.3%増)、営業損失は108,555千円(前年同四半期は営業損失25,863千円)、経常損失は111,729千円(前年同四半期は経常損失13,413千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は119,601千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益98,761千円)となりました。なお、当社グループの事業セグメントは、「ジュエリー事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
※1 「Dancing Stone」とは、当社の特許技術により宝石に穴をあけることなく、宝石を揺らすことができる宝石のセッティング方法であります。※2 「テニスチェーン(テニスブレスレット)」とは、ダイヤモンドがライン状に留められたチェーン(ブレスレット)の総称であります。※3 「EXL-LOCK」とは、チェーンやブレスレット向けの片手で簡単に脱着可能なダブル式の留め金具であります。
地域別売上高・比率
当第2四半期連結累計期間
地域名
売上高(千円)
売上比率(%)
日本
1,118,604
74.4
タイ
172,421
11.5
中国
86,500
5.7
インド
73,095
4.9
その他
52,713
3.5
(資産の部)当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ134,626千円減少し、5,050,785千円となりました。これは主に、製品が131,432千円増加し、現金及び預金が249,750千円減少したこと等によるものであります。(負債の部)当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ32,187千円増加し、3,088,325千円となりました。これは主に、長期借入金(1年内返済予定を含む)が10,138千円及び社債(1年内償還予定含む)が50,000千円増加し、支払手形及び買掛金が35,441千円減少したこと等によるものであります。(純資産の部)当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ166,813千円減少し、1,962,460千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失119,601千円を計上したこと等によるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億51百万円減少し、4億74百万円となりました。当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュフロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の減少は、1億67百万円(前年同四半期は1億43百万円の支出)となりました。これは主に、売上債権の減少額1億63百万円等の増加要因があったものの、税金等調整前四半期純損失1億11百万円及び棚卸資産の増加額2億84百万円等の減少要因があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュフロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、90百万円(前年同四半期は78百万円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出72百万円等の減少要因によるものであります。(財務活動によるキャッシュフロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の増加は、1百万円(前年同四半期は4億9百万円の収入)となりました。これは主に、配当金の支払額58百万円の減少要因があったものの、社債の発行・償還による収支50百万円及び長期借入金の借入・返済による収支10百万円の増加要因によるもであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3,957千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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