【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染再拡大に警戒しながら各種感染対策により経済社会活動の正常化が進みつつあるものの、円安の進行やウクライナ問題の長期化等に伴う原材料価格やエネルギー価格の上昇により物価が上昇し、景気の先行きの不透明感が続いております。食品業界におきましても、円安や世界的なインフレの影響等により原材料価格が上昇し、値上げが相次ぎました。また、鶏卵業界では、飼料価格の高騰等に伴う生産コスト増による鶏卵生産者の生産意欲の減退に加え、世界的に鳥インフルエンザが発生しており、中でも日本国内では鳥インフルエンザが過去最大規模で発生し、鶏卵の需給が逼迫しているため鶏卵相場が急騰しております。このような状況の中、当社グループの当第3四半期連結累計期間の連結売上高につきましては、前年同期比6.9%増の14,619百万円となり、第3四半期連結累計期間において過去最高となりました。損益につきましては、連結営業利益は同3.3%増の1,125百万円、連結経常利益は同3.9%増の1,156百万円となり、いずれも第3四半期連結累計期間において過去最高となりました。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、前年同期に繰延税金資産72百万円を追加計上しましたが、当第3四半期連結累計期間においては追加計上がなかったことにより同5.7%減の797百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①液卵関連事業当セグメントにおきましては、主要な商品である液卵の販売単価及び原料の仕入単価が鶏卵相場に連動して変動するものが多くあり、鶏卵相場が高く推移した場合は販売単価及び仕入単価はともに高く推移します。逆に、鶏卵相場が低く推移した場合は販売単価及び仕入単価はともに低く推移します。そのため、販売単価と仕入単価の差益の一定額以上の確保と販売数量の確保により利益が最大になるように努めております。当セグメントにおける売上の指標である販売数量につきましては、前年同期比4.3%増となりました。これは主に、前連結会計年度に獲得した取引先や既存取引先への販売が順調に推移したこと等によるものであります。売上高につきましては、光熱費の値上がりを始めとする様々な製造コストの増加や鶏卵相場高騰による原料仕入価格の高騰に対応するため販売価格の改定を行ったことや、販売数量が増加したこと等により、液卵売上高は前年同期比5.5%増の12,673百万円となりました。また、加工品売上高はゆで卵や卵白プロテインの販売増等により同58.1%増の596百万円、その他売上高は同21.4%増の527百万円となりました。この結果、当セグメント合計の売上高は同7.6%増の13,798百万円となりました。セグメント利益につきましては、前述のとおり製造コストの増加に対応すべく販売価格の改定を行ったことや販売数量が増加したこと、また製造コストの増加に対応するため工場の生産効率の向上や歩留まりの向上による製造コストの削減に努めたこと等、業績を向上させるべく様々な施策を講じた結果、前年同期比4.1%増の1,059百万円となりました。なお、第1四半期連結会計期間より、事業の内容をより明確化するため、セグメントの名称を鶏卵関連事業から液卵関連事業に変更しております。事業の内容につきましては変更はありません。
②調味料関連事業当セグメントの売上高につきましては、高付加価値商品向けの販売の増加や当社グループ内での輸入粉卵及び卵白プロテインの委託加工等の販売が増加したこと等により、前年同期比2.6%増の950百万円となりました。セグメント利益につきましては、光熱費の値上がり等製造コストの増加の影響により同8.2%減の53百万円となりました。
③その他当セグメントは太陽光発電であり、売上高は前年同期比1.1%増の20百万円となりました。セグメント利益につきましては、設備の修理費用の増加等により同1.3%減の12百万円となりました。
当社グループの財政状態の分析につきましては次のとおりであります。
(資産)当第3四半期連結会計期間末の資産合計は13,046百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,287百万円増加しました。流動資産は8,158百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,334百万円増加しました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加1,491百万円、現金及び預金の減少363百万円等によるものであります。 固定資産は4,888百万円となり、前連結会計年度末に比べ46百万円減少しました。主な要因は、有形固定資産のその他に含まれる建設仮勘定の増加157百万円、機械装置及び運搬具の減少146百万円、建物及び構築物の減少45百万円等によるものであります。
(負債)当第3四半期連結会計期間末の負債合計は4,933百万円となり、前連結会計年度末に比べ703百万円増加しました。流動負債は3,781百万円となり、前連結会計年度末に比べ918百万円増加しました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加857百万円等によるものであります。 固定負債は1,151百万円となり、前連結会計年度末に比べ215百万円減少しました。主な要因は、長期借入金の減少228百万円等によるものであります。 (純資産)当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は8,113百万円となり、前連結会計年度末に比べ584百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益797百万円の計上等によるものであります。この結果、自己資本比率は62.2%となりました。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について、重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は124百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。